ガイド
音声入力 を TickTick で
TickTick にはスマホアプリに音声入力がありますが、デスクトップにはありません。その解決策はシステム全体で使えるツールです。ホットキーを押して話すだけで、文字起こしされたテキストが TickTick のどのフィールドでもカーソル位置に貼り付けられます。タスク名、説明、コメント、どこでも。短い追加なら OS の音声入力でも十分です。
最終更新: 2026年6月

TickTick の音声入力は、スマホとデスクトップで仕組みが違います。モバイルアプリには音声入力があり、プラスボタンを長押しして話すだけでタスクを追加できます。一方、デスクトップアプリには音声入力がありません。パソコンで長めの説明やメモを音声で入力したいなら、Whisper のようなシステム全体で使えるツールか、OS 標準の音声入力を使いましょう。
私は一週間のすべてを TickTick で回しています。そしてその大半は、何か別の作業の途中でサッと追加するタスクとして入ってきます。スマホでの音声追加は本当によくできていて、プラスを長押しして「明日の10時に歯医者へ電話」と言えば、時間まで入力してくれます。だからデスクトップアプリも同じだろうと思い込んでいました。マイクを探しました。マイクはありませんでした。
「TickTick の音声入力」を検索した人は、スマホで試して気に入り、それからノートパソコンの前に座って長めのタスクの説明を書こうとして、何も見つけられません。設定を見落としたわけではありません。TickTick の音声入力はモバイル専用の機能なのです。デスクトップでの解決策は、TickTick の上にかぶせて使うツール。しかも嬉しいことに、セットアップは2分ほどで終わり、ほかのあらゆるアプリでも同じように使えます。
キーワード狙いのページが遠回しにしている核心はここです。TickTick のタスク名はテキストボックスです。説明欄もそうです。コメントもそうです。カーソル位置に貼り付ける音声入力は、それがどのボックスか、どのアプリのボックスかを気にしません。
つまり本当の問いは「TickTick デスクトップアプリで音声入力をどうオンにするか」ではありません。そこにスイッチはなく、音声入力はスマホにあります。問うべきは「パソコンで TickTick の上にどの音声入力ツールを走らせるか」であり、その答えは、無料で標準搭載のものが欲しいのか、それともどのフィールドでも同じように動くオフラインのホットキーが一つ欲しいのかで変わります。すべてを順に説明し、一つを2分でセットアップし、専用ツールを使わなくていい場面もお伝えします。
TickTick に音声入力はありますか?

はい、スマホにはあります。TickTick のモバイルアプリには音声入力機能があります。プラスボタンを「話してください」と表示されるまで長押しし、タスクを話して、指を離すだけ。話した内容をテキストに変換して追加してくれます。スマート認識が話した内容から日付や時刻を読み取るので、「明日の午前10時に会議」と言えば締め切りを設定してくれます。iOS にはリアルタイムの文字起こし表示もありますが、TickTick 自身のヘルプによれば、その部分はまだ Android にはありません。
この音声入力が想定しているのは、クイック追加です。歩きながら、あるいは運転しながら、サッと放り込むタスク名。スマホのプラスボタンに紐づいています。汎用的な音声入力の場ではありません。3段落の説明をタスクに話し込んだり、コメントを音声で入力したり、ノートリストの項目を入力でやるように音声で埋めたりは、快適にはできません。見出しは拾えても、本文は書けないのです。
そしてデスクトップ、つまり Windows・Mac・Linux のアプリやウェブ版には、音声入力がまったくありません。タスクのマイクボタンもなければ、説明欄の音声入力も、音声コマンドもありません。TickTick の音声機能はスマホの機能です。だから私のように本格的な計画作業の大半をキーボードでやる人にとっては、デスクトップアプリの上にどの音声入力ツールを走らせるかが問題になります。正直な答えはいくつかあって、このガイドの残りでそれを取り上げます。
ホットキーを押して話すと、テキストがフィールドに入る
これが仕組みのすべてで、いい意味で地味です。ホットキーを押して話し、指を離すと、文字起こしがカーソル位置、つまりフォーカスされているテキストフィールドに貼り付けられます。Whisper はキーを離したあと少しだけ余韻を残すので、最後の単語が途切れません。OS のカーソル位置に貼り付けるので、TickTick のタスク名は単なる「どこかのテキストボックス」になります。説明欄も、コメント欄もそうです。デスクトップアプリでもブラウザ版でも、動きは同じです。
ここがランディングページが大げさにしている部分です。TickTick にインストールするプラグインも、貼り付ける API トークンも、認可する連携設定もありません。説明欄にカーソルを置いて話せば、言葉がそのフィールドに現れます。話している間は小さなカプセルが表示され、聞き取り中だとわかります。
前もって正しく押さえておく価値があるのは、ホットキーだけです。Windows では Ctrl+Space、Mac では Command+Option で、話している間だけ押し続ける修飾キーのみのプッシュ・トゥ・トークです。どちらも、すでに使っている操作と衝突する場合は設定で変更できます。(下の娘が以前、お絵かきアプリでホットキーが「効かない」と言ってきたことがありました。それはバグではなく衝突で、おかげで普通の人はホットキーの衝突なんて概念すら知らないのだと学びました。だから今ではすべてのホットキーをカスタマイズできるようにしています。)もしWindows での音声入力やMac での音声入力を設定したことがあるなら、これは同じ体の動きを別のアプリに向けるだけです。
2分でセットアップ(Windows または Mac)
必要なのは、Apple Silicon の Mac か Windows 10 以降の PC、動くマイク、そしてデスクトップアプリかブラウザで開いた TickTick です。ローカル処理のパイプライン全体は、サインインしたアカウントなら誰でも無料で、サインアップ時に支払い方法を求められることもありません。手順は次のとおりです。
ステップ1 — Whisper をインストールしてサインインする。
ダウンロードページから入手してインストールし、無料アカウントを作成します。カードは不要。ローカル文字起こしのパイプライン全体がすぐに使えるようになります。
アプリのトレイアイコンが表示され、セットアップウィザードがモデルの選択を促してきたら成功です。
ステップ2 — 文字起こしの方式を選ぶ。
アプリが勝手に選ぶことはありません。選択肢は3つ。クラウド(OpenAI、自分のキーを持ち込む)、ローカル Parakeet、ローカル Whisper です。普段のタスク記録なら、まずはローカルから始めましょう。詳しくは2つ先のセクションで。
モデルのダウンロードが完了し、準備完了と表示されたら成功です。
ステップ3 — ホットキーを確認する。
Windows の初期設定は Ctrl+Space、Mac は Command+Option を押し続けるプッシュ・トゥ・トークです。Mac では、求められたらアクセシビリティの許可を与えてください。これがないと、カーソル位置への貼り付けがほかのアプリに届きません。
テスト録音が任意のテキストフィールドに貼り付けられたら成功です。
ステップ4 — TickTick のフィールドにカーソルを置いて話す。
アプリを開き、タスク名や説明欄をクリックし、ホットキーを押したまま一文を話して、指を離します。文字起こしがカーソルのある場所に現れます。
話した文が TickTick のフィールドにテキストとして収まっていたら成功です。
時間がかかるのはモデルのダウンロードで、セットアップではありません。それ以外は上記の4ステップだけ。動き出せば、タスクの説明を書くことは入力作業ではなく、話す作業になります。
タスク名、説明、コメント、ノートを音声で
スマホの音声入力が得意なのは一つ、タスク名です。長押しして「金曜に経費精算を提出」と言えば、締め切りも含めて入ります。行き詰まるのは、タスク名のあとに続くすべて。そのタスクが実際に何を含むのかを説明する欄、共有タスクに残すコメント、ノートリストの長めの項目です。これらこそ、入力するより話したい部分であり、まさにモバイルのクイック追加が想定していない部分でもあります。
システム全体のホットキーは、そのどれでも埋められます。どのフィールドのものであっても、OS のカーソル位置に貼り付けるからです。タスクの説明欄にクリックして3文を話す。共有タスクのコメント欄にクリックして音声でメモを残す。ノートリストの項目を開いて、丸ごと話し切る。TickTick の説明欄を埋めるのと同じキーが、Gmail の作成画面も、Slack のメッセージも、コミットメッセージも埋めてくれます。一つのツールであらゆるフィールドを、しかもアプリ間を移っても何も覚え直す必要がありません。
TickTick 自体の構造、つまり締め切り、優先度、スマートな日付解析は、今もキーボードとクリックの作業ですが、それでいいのです。言葉は音声で入れて、日付と優先度はいつものやり方で設定しましょう。スマホのクイック追加は文から時刻を読み取りますが、デスクトップでは TickTick の日付フィールドに日付を入力するか、独自のクイック追加構文を使います。テキストは音声で素早く下ろし、メタデータはすでに知っている操作で設定するのです。
ローカルかクラウドか: タスクリストにはどちらのモードを
タスク管理なら、まずローカルモードを試しましょう。TickTick に入ってくるものの多くは、静かな類のものです。顧客の名前、半端なリマインダー、1対1のミーティングで上司が言ったこと。ノートパソコンにすでにマイクと CPU があるのに、その声をクラウドサービスに通すのは妙な話です。Mac が Apple Silicon か、PC がここ数年のものなら、ローカルは普段の音声入力を文句なくこなし、クラウドは標準ではなく非常口になります。
3つの方式の違いはこうです。アプリが選択を求めてくるので、うまく選んでほしいからお伝えします。
- ローカル Parakeet — NVIDIA の TDT エンジンで、約600 MB。最速のローカル選択肢で、CPU 上の Whisper より5〜10倍速いです。英語に加えて他のヨーロッパ言語24種、合計25言語に対応。英語への翻訳機能はありません。タスクを英語か他のヨーロッパ言語で書くなら、これが素早く完全オフラインの選択肢です。
- ローカル Whisper — 同じマシンでは Parakeet より遅いものの、多言語ビルドは99言語に対応し、英語へ翻訳できます。英語専用ビルドは英語専用で、99言語ではありません。中国語、日本語、韓国語、あるいは翻訳作業が必要なら、Parakeet にはできないこれを選びましょう。標準の英語モデルは約480 MB です。
- クラウド(OpenAI、BYOK) — 最高の精度とウェブアクセスを、自分の OpenAI キーで利用でき、料金は OpenAI から直接請求されます。文字起こしは初期設定で gpt-4o-mini-transcribe で動きます。インターネットが必要なので、マシンの外に出る唯一の方式です。クラウド面は Whisper Pro の一部です。
地味な真実ですが、ほとんどの人がタスクリストに入れる類のテキストには、ローカルで十分です。どちらのローカルエンジンも完全にマシン上で動き、サーバーには何も送りません。クラウドが本領を発揮するのは、難しい録音で最高水準の精度が欲しいときや、文の途中でモデルにウェブから事実を引いてきてほしいときです。日々のタスク記録なら、まずローカルから始め、ローカルでは物足りないときだけクラウドに手を伸ばしましょう。
長めの説明のための句読点と整え
生の音声入力は、ひとつながりの文として出てきます。「えーと、Q3の提案書を作ってマーケに共有して木曜にリマインドして」と言えば、どの音声エンジンも句読点のないこの塊を返してきます。2語のタスク名なら関係ありません。でも本物の説明なら、これは効いてきます。
Windows の音声入力は話すそばから句読点を付け、macOS の音声入力は「カンマ」や「ピリオド」と言えば基本的な句読点を処理します。もっと重い整え、つまり「えー」を取り除いたり、ひとつながりの文を直したり、話した段落をタスクの説明として実際に残せる形にしたりするには、Whisper が AI 処理をかけられます。起動フレーズの「Hey whisper」と言えば、テキストが収まる前に整えられます。ローカルモデルではこれは Ollama を通じて動き、クラウドモードでは初期設定で gpt-5-mini です。
えーと、Q3の提案書を作ってマーケに共有して木曜にリマインドしてあのクライアントとの打ち合わせの前に
えーと、Q3の提案書を作って、マーケティングに共有して、木曜のクライアントとの打ち合わせの前にリマインドして。
タスク名なら整えは飛ばしましょう。数語なら不要ですし、スマホの音声追加がそこそこうまくやってくれます。AI 処理が真価を発揮するのは長めのもの、つまりタスクを説明する文章、文脈のあるコメント、実質的に短いドキュメントになっているノートリストの項目です。一つの話した文から、音声が締め切りも設定し、優先度も割り当て、プロジェクトのタグも付けてくれると約束する人がいたら、それはデモを売っているのであって、ふだんの火曜日を売っているのではありません。言葉は音声できれいに下ろし、タスクのメタデータは TickTick がすでに用意している操作で設定しましょう。
この「話してから整える」流れは、タスクリストをはるかに超えて役立ちます。一つのホットキーでどんなアプリにもきれいな文章を音声入力できるので、長い説明も、入力する段落ではなく話した数文になります。
TickTick で音声入力ツールを使わなくていいとき

ときには、正しいツールはマシン、あるいはスマホにすでにある無料のもので、それを認めないのは不誠実でしょう。TickTick に短いタスクを放り込むだけなら、何もインストールする必要はまったくありません。
スマホでは、TickTick 自身の音声入力をただ使えばいいのです。プラスを長押しして話すだけ。まさにそのために作られていて、文から時刻を読み取り、しかも無料です。デスクトップでは、たまにサッとタイトルを追加するだけなら、OS がそれをまかなってくれます。Windows では Windows キー + H を押すと、組み込みの音声入力バーがカーソルのある場所、TickTick のフィールドも含めて開きます。自動で句読点を付け、短いひと吹きには十分ですが、Microsoft のサーバーを経由しインターネット接続が必要なので、オフラインの選択肢ではありません。Mac では、音声入力で入力できる場所ならどこでも話して文字を入れられます。設定はシステム設定のキーボードから行い、Apple Silicon では一般的なテキストはデバイス上で処理できます。
専用のシステム全体のツールに手を伸ばすのは、組み込みのものでつらくなってきたとき。長いタスクの説明、入力するより話したいコメントやノートの項目、多言語作業、Windows でのオフラインのプライバシー、あるいは TickTick でもメールでもエディタでも同じように動くホットキーが一つ欲しいとき、です。その水準に満たないなら、無料のものを使いましょう。スマホに言えば済む一行のリマインダーを追加するために、アプリをインストールしろなんて言うつもりはありません。
同じ天秤は、別のアプリにもタスクを置いている場合に出てきます。Todoist への音声入力の理屈はまったく同じです。どちらもタスク管理アプリで、デスクトップでの本当の入り口は連携ではなくカーソルだからです。
さらに詳しく
TickTick は音声入力をスマホに載せて、そこで止めました。それは理にかなった止めどころです。スマホこそ、たいていのクイックタスクが生まれる場所だからです。デスクトップは長めの作業が起きる場所で、そこでの連携はカーソルです。タイトルに、説明に、コメントに話しかけてテキストを得て、日付はいつものやり方で設定する。私はこのガイドの大半を、TickTick ではないテキストボックスに、どのボックスかを気にしないツールで話し込み、その残りから自分のToDoリストを貼り出しました。それがこの仕掛けのすべてです。
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ホットキーを押したまま話して、指を離す。文字起こしが、カーソルのあるフィールドに収まります。タイトルでも、説明でも、コメントでも、そしてほかのあらゆるアプリでも。
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